2003年11月1日

創成国際特許事務所 所長 佐藤 辰彦
「Japan Times」 中国知的財産権制度に関するコメントを掲載

 当所所長 佐藤辰彦(日本弁理士会 海外模倣品対策委員会委員長)は、ジャパンタイムズにインタビューに応じ、日本企業は中国における知的財産権を確保に向けて更なる努力が必要だと語った。

中国・知的財産権保護に向けた法整備の改善

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 世界貿易機関(WTO)への加盟以降、中国の関係機関は、国内及び国外の企業が有する知的財産権を保護する法制度を改善してきている。例えば、中国は特許法、商標法、及び著作権法を2000年と2001年に改正しており、中国最高人民法院もこれら関連法の実施手続規則などを発行している。更に良いことは、関連情報がインターネットで配信されていることである。例えば、最高人民法院の判事が個人のウェブサイトを開設して情報を発信している。更に重要な点は、中国が知的財産権に関連した法律業務を担う人材育成に注力していることである。例えば、昨年末にかけて中国当局は外国向け業務を行う特許事務所を36件開設許可し、全部で63事務所に拡大させている。

日本弁理士会が中国の模倣品対策に助力

 中国政府が模倣品問題に対応するのに助力すべく、日本弁理士会は対応する組織との協力体制を構築しつつある。

 2002年11月に、日本弁理士会は中国商標協会と、不法商品根絶への戦いにあたり情報や経験を交換し、手を結ぶことに同意する契約書を締結した。契約締結に続き、日本弁理士会の中国の同様の機関である中華全国専利代理人協会とも同様の協力関係を築き上げた。この協力活動の一環として、日本弁理士会と中華商標協会は、北京において昨年11月に両国から専門家と官僚を招いて情報と経験を交換するセミナーを開いた。来年3月にも同様のセミナーを企画している。

 こうした中国の関係機関とのタイアップは、関係機関の会員に日本企業と同様の問題に悩んでいる著名な中国企業が含まれているため、重要である。こうした意見交換により、日本の特許システムとの差異を含む、中国での特許や意匠権保護に関するシステムについて知識を深めることができる。

日本企業は知財戦略に中国を含めるべき

 中国の知財保護システムは、日本・米国・欧州のシステムとは異なる特徴を有している。中国において事業戦略を構築するにあたっては、こうした特徴を完全に理解することが必要不可欠である。中国市場の計り知れない可能性を考えると、日本企業は全体的な知財戦略を立てるにあたり、中国に向けてのアプローチを組み込むことが求められるであろう。

参考資料媒体

  • Japan Times 2003年11月