2009年1月1日

2009年 著作権法の一部改正

2009年、著作権法が一部改正されました。詳細は、以下をご参照下さい。

1.インターネット等を活用した著作物利用の円滑化を図るための措置

(1)改正のポイント

①インターネット情報検索サービスを実施するための複製等 

 情報検索サービス(いわゆる「検索サイト」)に伴う情報の収集、整理・解析・検索結果の表示が、著作権者の許諾を得なくても可能であることが明確になりました。

 本改正で認められる情報検索サービス(いわゆる「検索サイト」)に伴う、情報の収集、整理・解析・検索結果の表示は、以下の二点が条件となります。

 (i)権利者がインターネット上で情報収集を拒否する旨の意思表示を行っている場合はその情報を収集しないこと。
 (ii)情報検索サービス事業者が違法複製物の存在を知った場合、その表示を停止すること。


②権利者不明の場合の利用の円滑化

 裁定制度を見直し、過去に放送されたテレビ番組等の二次利用が行いやすくなりました。

 従来、著作権者が所在不明の場合には、文化庁長官の裁定で著作物を利用する制度がありました。しかし、この裁定制度は実演家(俳優)を対象としておらず過去に放送されたテレビ番組等をインターネットで二次利用する場合には、実演家(俳優)の所在が不明であるなどの理由によって実演家の許諾を得られず、著作物を利用できないことがありました。
 そこで以下の改正により、過去に放送されたテレビ番組等の二次利用が行いやすくなりました。

 (i) 実演家の所在不明の場合にも裁定制度を利用できるようなりました。
 (ii) 裁定を受けるための要件が明確化されました。
 (iii) 裁定申請中にも、供託金の供託によって、裁定結果が出る前でも暫定的に著作物の利用ができるようになりました。


③インターネット販売等での美術品等の画像掲載

 商品画像の掲載を権利者の許諾なしに行えるようになりました。

 従来、インターネット販売等において、美術品や写真等を出品する際、商品画像の掲載が著作権の侵害となる可能性がありました。しかし、このような行為は、商品情報を提供する行為として売主に求められるものです。そこで、今回の改正により、商品画像の掲載を権利者の許諾なしに行えるようになりました。


④情報解析研究のための複製

 一定の情報解析を行うことを目的とする場合、必要限度において、著作物をコンピュータに複製することができるようになりました。

 ウェブ情報の解析、言語解析、音声解析、映像解析等の情報解析を行うことを目的とする場合、必要と認められる限度において、著作物をコンピュータに複製することができるようになりました。
 ただし、情報解析に使用されることを目的として作成・提供されたデータベースは除かれます。


⑤送信の効率化等のための複製

 送信の効率化に必要なサーバー等への情報の蓄積が著作権侵害とならないことが明確化されました。

 キャッシュサーバーやバックアップサーバーなどにおける情報の蓄積が著作権侵害とならないことが明確化されました。


⑥電子機器利用時に必要な複製

 電子機器の利用時に技術的処理過程で必要となる情報の一時的な蓄積行為が著作権侵害とならないことが明確化されました。

 ワープロソフトを用いた文書や、ブラウザを用いたウェブサイトの閲覧など、電子機器の利用時に技術的処理過程で必要となる情報の一時的な蓄積行為が著作権侵害とならないことが明確化されました。

(2)施行日

一部を除き 平成22年1月1日から

2.違法な著作物の流通抑止のための措置

 以下の行為についても著作権侵害行為として差し止め請求や損害賠償請求等の対象となりました。

(i) 海賊版と承知の上で行う販売の申出(広告行為)。
(ii) 違法なインターネット配信による音楽・映像を違法と知りながら複製すること(私的使用目的であっても)。

(1)改正のポイント

 従来よりいわゆる海賊版の販売行為は違法行為でしたが、その広告行為や違法と知りながら複製(ダウンロード)する行為は著作権の侵害行為とはなりませんでした。しかし、違法なインターネット配信が横行し、正規ビジネスを圧迫する規模になっていることから、今回の法改正がなされました。

(2)施行日

平成22年1月1日から

3.障害者の情報利用の機会の確保のための措置

今回の改正により、障害者も健常者と同様に多様な情報へのアクセスが可能になりました。

(1)改正のポイント

 従来は、点字図書館による録音図書の作成など、障害者の利用のために著作物を複製等する場合の主体や範囲が限定されていました。今回の改正により障害者による実質的な著作物の利用の幅が広がりました。

障害者の情報利用の機会の確保のための措置
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(2)施行日

平成22年1月1日から