2004年6月1日

平成16年度特許法一部改正の概要について

平成16年5月28日、衆議院本会議にて「特許審査の迅速化等のための特許法等の一部を改正する法律案」が成立致した。 改正される事項の概要については、以下の通りである。

1 出願人に直接関連がある改正事項 2005年4月1日施行

  改正事項 内容
1  特定登録調査機関の先行技術調査報告を提示した審査請求について審査請求料を減額
  (特定登録調査機関制度の導入)
 審査請求にあたり、出願人は特許庁が定める調査機関が作成した従来技術調査レポートを提示した場合、審査請求料が減額される。
2  インターネットを利用した公報発行  インターネットによる特許方向の発行を可能とすることにより、特許情報等の活用を活発にする。
3   実用新案制度の見直し   権利期間が6年から10年に延長
  実用新案登録後に特許出願への変更が可能になる。
4  職務発明制度の見直し
   現行制度の問題点
  [1] 発明者にとって、対価に対する発明者の納得感が低い
  [2] 裁判で決定される対価の額が予想できず、法的安定性が低い
  →発明者と使用者のバランスに配慮した見直しを行う
 発明の対価を一律の算定方法により定めることは困難であることから、
  対価を取り決める際には、企業が一方的に決めるのではなく、発明者の意見が充分に反映されるように手続きが行われるようにする。
  発明者に取り決めが開示されることとし取り決めの透明性を確保する。
  手続き不備等の場合、現行どおり裁判所が対価の額を決定するが、その際には発明による企業の利益などに加え、新たに発明者の処遇や企業側の生産・販売面における努力も考慮可能にする。

2 主に特許庁内部の手続きに関する改正事項 2004年10月1日施行

  改正事項 内容
1  特許審査に必要な先行技術調査の外注先の公益法人要件の撤廃  特許審査に必要な従来技術調査の外注先について、公益法人要件を撤廃し、民間活力の活用を図ることで、審査処理を促進する。
2  審査迅速化に向けた情報館業務の拡大  対外的に特許情報等の提供環境を整備し研究開発効率・審査請求の適正化を図るため、関連業務を工業所有権情報館に移行する。