2004年6月1日

審査請求及び特許料減免措置制度の利用について

 平成15年度特許法等の一部を改正する法律により、平成16年4月1日から審査請求減免措置制度及び特許料減免措置制度を利用できる対象者が拡大される。

1 審査請求及び特許料減免措置制度の内容

 減免措置制度とは、一般個人や研究開発型中小企業等に対し、産業技術力強化法等により一定期間、特許料等を2分の1に軽減する制度である。

 特許権を取得するには、特許庁に対し、出願料、審査請求料、特許料を納付する必要がある。
 平成16年4月1日以降の出願については、新たな料金体系が適用される。新たな料金体系では、出願から権利維持に必要な特許1件あたりの総費用は、現行制度に比べ軽減されることとなった。
一方、新たな料金体系では審査請求料が倍額となるため、実際、特許権取得に必要な初期費用の負担は増加したとの印象がある。

 そこで一定の条件の下、安価な費用で特許権を取得・維持可能とする制度、審査請求料及び特許料の減免措置制度である。

 本制度の適用対象及び条件は以下の通りである。

減免措置制度の対象・適用要件・措置内容

平成15年度特許法等一部改正により、通常の審査請求料及び特許料は下記の料金に改定される。
1 一般個人の方
2 一般法人の方
3 研究開発を行う個人事業主の方
4 研究開発を行う法人の方
5 大学・独立行政法人関連の方

通常の特許関係料金

  特許庁に支払う料金
審査請求料 172,300円
特許料(1-3年分) 8,400円

*1 上記料金は、平成16年4月1日以降の出願に適用され、請求項1の出願ケース

 減免措置制度の対象と適用要件、措置内容は以下の通りである。

1 一般個人の方

対象者 要件 減免措置内容
審査請求料 特許料*1
資力の乏しい個人 以下のいずれかの要件に該当する者
 1 生活保護を受けている者
 2 市町村民税非課税者
 3 所得税非課税者
 1 免除
 2 免除
 3 半額軽減
 1 免除
 2 免除
 3 納付3年間猶予

2 一般法人の方

対象者 要件 減免措置内容
審査請求料 特許料*1
資力の乏しい法人 以下全要件を満たす法人
 1 当該発明が職務発明であること
 2 職務発明を予約承継した法人
 3 資本金又は出資金が3億円以下
 4 設立(開業)の日から10年以内
 5 法人税(事業税)が未課税
 6 他の法人に支配されていない

 半額軽減

 納付3年間猶予

3 研究開発を行う個人事業主の方

対象者 要件 減免措置内容
審査請求料 特許料*1
研究開発型個人事業主 [対象1]
以下の全要件を満たす発明者(個人事業主)
 1 従業者数50~900名以下で、
 2 下記の研究開発要件のいずれかを満たす個人事業主
  [1] 試験研究費比率が収入金額の3%超
  [2] 以下の認定事業等に関連した出願
 1 中小創造法における認定事業
 2 中小企業技術革新制度(SBIR)の補助金交付事業
 3 経営革新支援法の承認計画における技術開発に関する研究開発事業

[対象2]
従業者がした職務発明を予め承継し、以下の全要件を満たす個人事業主
 1 その発明が職務発明であること
 2 その職務発明を予約承継した個人事業主
 3 従業者数50名~900名以下であって、
 4 下記の研究開発要件のいずれかを満たす個人事業主
  [1] 試験研究費比率が収入金額の3%超
  [2] 以下の認定事業等に関連した出願
 1 中小創造法における認定事業
 2 中小企業技術革新制度(SBIR)の補助金交付事業
 3 経営革新支援法の承認計画における技術開発に関する研究開発事業

 半額軽減

 半額軽減

4 研究開発を行う法人の方

対象者 要件 減免措置内容
審査請求料 特許料*1
研究開発型法人 以下の全要件を満たす法人
 1 その発明が職務発明であること
 2 その発明を予約承継した法人
 3 下記の研究開発要件のいずれかを満たすもの
  [1] 試験研究費比率が収入金額の3%超
  [2] 以下の認定事業等に関連した出願
 1 中小創造法における認定事業
 2 中小企業技術革新制度(SBIR)の補助金交付事業
 3 経営革新支援法の承認計画における技術開発に関する研究開発事業
 4 以下のいずれかの要件を満たす法人
  [1] 資本又は出資額が以下の額であること
 製造業 3億円
 卸売業 1億円
 小売業等 5千万円
  [2] 従業者の数が50名~900名以下であること

 半額軽減

 半額軽減

5 大学・独立行政法人関連の方

1 独立行政法人(産業技術力強化法施行令第3条に指定されているもの)

対象者 要件 減免措置内容
審査請求料 特許料*1
独立行政法人 下記全要件を満たす独立行政法人
 1 当該発明が独立行政法人の研究者がした職務発明であること
 2 その職務発明をその独立行政法人が承継したこと

 半額軽減

 半額軽減

2 公設試験研究機関等

対象者 要件 減免措置内容
審査請求料 特許料*1
地方自治体に設置された機関
地方独立行政法人
以下の全要件を満たす公設試験研究機関等
 1 その機関又は法人の業務として試験研究を行っていること
 2 その発明が職務発明であること
 3 その職務発明を地方自治体又は法人が承継していること

 半額軽減

 半額軽減

3 大学等教育機関、大学等の研究者(アカデミック・ディスカウント)

対象者 要件 減免措置内容
審査請求料 特許料*1
大学等、研究者 [大学等]
以下の全要件を満たす大学等
 1 発明が職務発明であること
 2 職務発明を承継した大学
[研究者]
以下の要件を満たす研究者
 1 発明が職務発明であること

 半額軽減

 半額軽減

4 技術移転機関(承認TLO)

対象者 要件 減免措置内容
審査請求料 特許料*1
技術移転機関  1 私立大学等における研究成果を扱う承認事業者の、技術移転事業の実施に係る出願であること  半額軽減  半額軽減