2003年9月1日

審査請求手数料返還制度の導入について

 平成15年度特許法等の一部を改正する法律により、平成16年4月1日から審査請求手数料返還制度が導入される。
 本制度は、特許出願審査請求後に出願の取下げ又は放棄をした場合、請求により納付した審査請求手数料の一部が返還される制度である。

審査請求手数料返還制度の導入について

現行の問題点

 審査待ち期間が2年近くあり、その間に権利取得の必要性が薄れてくる出願がある。しかし、一度審査請求をし手数料を払えば、出願を取下げ又は放棄しても、実際に審査がされなくても審査請求手数料は返ってこない。

 上に述べた状況から出願人は、出願の取下げ又は放棄を行っても仕方がないので、そのまま審査が行われることになり、結果として権利取得の必要性がない出願も審査することとなり審査の無駄、全体的な審査の遅延が発生していた。

 本制度は平成16年4月1日より施行されるが、平成15年10月1日以降に取下げ又は放棄をした場合にも、返還請求の対象になる。
 従って、すでに審査請求をされている出願であっても、平成15年10月1日以降に出願の取下げ等を行うことにより、平成16年4月1日以降、返還請求が可能となる。

1 返還されるための要件

本制度の適用をうけるためには、下記の要件を満たす必要がある。

審査請求手数料返還制度の適用要件

  • 1 出願が「審査の開始前」までに、取下げ又は放棄されていること。
     「審査の開始前」とは、拒絶理由通知が送達された場合や、特許査定謄本が送達された場合など、特許庁から、すでに審査を開始したことがわかる命令や通知が送達される前のことをいう。
     従って、これら通知が送達された後は、出願の取下げ等はできない。
  • 2 出願の取下げ等が、平成15年10月1日以降であること。
  • 3 平成16年4月以降であって、出願が取下げ等された日から、6ヶ月以内に返還請求を行うこと。
  • 4 審査請求手数料を納付した者が、返還請求を行うこと。

2 返還額

 現在のところ、正確な返還額は確定してないが、納付した審査請求手数料の半額になる予定である。

ケーススタディ

 請求項3の出願審査請求について、返還請求を行なう場合

返還額 ケーススタディ