2003年4月1日

平成15年度特許法等一部改正 特許料等改定について

 平成15年5月23日「特許法等の一部を改正する法律」が公布され、改正法が平成16年4月1日から施行されることになった。
 今回の改正の要点を下記の通りである。

平成15年改正のポイント

  • 出願手数料、審査請求料、特許料の改定
  • 料金体系の見直しに併せた影響緩和策の導入
  • 中小企業等に対する支援措置の拡充

1 出願手数料、審査請求料、特許料の改定

 出願手数料等に関する改定事項は、以下の3点である。

出願手数料等に関する改定事項

  • 1 審査請求料が、現行の84,300円から倍額の168,000円に改定
  • 2 出願手数料と特許料は減額
  • 3 特許一件あたりの出願から権利維持に至る総費用は軽減されることになる。

 この改正により、審査請求料が値上げされることになるため,出願人にとっては審査請求を行う出願を厳選する必要がある。
 具体的には下表の料金体系になる。

  現行 改定後    
  基本部分 請求項毎 基本部分 請求項毎
 出願料 21,000円 0円 16,000円 0円
 審査請求料 84,300円 2,000円 168,600円 4,000円
 特許料1-3年目(設定) 13,000円 1,100円 2,600円 200円
 特許料4-6年目(毎年) 20,300円 1,600円 8,100円 600円
 特許料7-9年(毎年) 40,600円 3,200円 24,300円 1,900円
 特許料10-25年(毎年) 81,200円 6,400円 81,200円 6,400円

2 料金体系の見直しに併せた影響緩和策の導入

 現行料金から改定料金への移行期には、審査請求料の引き上げによる出願人の負担増を緩和する措置がとられる。
 出願および審査請求の時期により、適用料金が以下のようになる。

出願手数料等に関する改定事項

  • 1 平成16年4月1日以後の出願には改定料金が適用される。( 図1[A]のケース )
  • 2 平成16年3月31日までに出願し、平成16年4月1日以降に審査請求した場合は、現行の低額な審査請求料および改定後の特許料が適用される。( 図1[B]のケース )
  • 3 平成16年3月31日までに出願及び審査請求を行った場合には、今までどおりの料金が適用になる。( 図1[C]のケース )
出願手数料等に関する改定事項
図の説明
□△○:改定料金の適用 ■▲●:現行料金の適用

ポイント

 上記[B]のケースでは、平成16年3月31日までに出願しているので、審査請求が平成16年4月1日以後であっても現行の低額な審査請求料が適用され、さらに改定後の低額な特許料が適用されることから、総費用が断然安くなる。
 したがって、この機会を逃さないよう、平成16年3月31日までに出願をされることをお勧めする。

ケーススタディ
請求項数2、期間10年の権利にかかる出願から権利維持に要する総費用の比較
[A] 平成16年4月1日以降に出願した場合 ⇒ 407,800円
[B] 平成16年3月31日までに出願し、4月1日以降に審査請求した場合 ⇒ 324,500円

3 中小企業等に対する支援措置の拡充

 産業技術力強化の観点から、従来の料金減免措置の対象が拡充され、中小・ベンチャー企業にとっては、特許取得に関する費用を抑えることができる機会が広がる。
 さらに、権利取得の促進を図ることができ、企業の特許戦略の取り組みへのインセンティブにもつながる。

中小企業等に対する支援措置

  • 1 減免措置の対象が、設立5年以内から、設立10年以内に拡充。
  • 2 現制度にて減免措置を受ける場合には単独での出願が要件だが、改正後は共同出願の場合にも適用される。

減免措置を受ける条件

以下の3要件を満たすこと。

  • 1 資本金が3億円以下であること
  • 2 設立10年以内であること
  • 3 &法人税が非課税であること

本減免措置は、共同出願の場合にも持分に応じて適用される。

減免措置の内容

  • 1 審査請求料が半額に減額
  • 2 1年から3年分の特許料納付が、最長3年間猶予される
措置の内容 現行の措置 措置の拡充
1 特許法
 資力に乏しい法人に対する減免措置
対象企業の主な要件
1 資本金3億円以下
2 設立5年以内
3 法人税非課税
上記各要件を満たす場合は、審査請求料が半額、1~3年分の特許料を猶予。
  設立5年以内の要件を設立「10年以内」にすることを検討。
2 共同出願の場合の料金減免措置   中小企業に対する減免措置を受けるには、単独で出願している必要がある。   対象となる中小企業と他社(大学や大企業)の共同出願の場合にも、対象となる中小企業の持分に応じて減免措置適用が可能。